手作り楽器「レインスティック」作り方のコツと演奏アイディア
本物の雨音みたい!手作り楽器「レインスティック」作り方のコツと演奏アイディア
手作り楽器と言えば、子どもたちとのふれあいを大切にした、工作おもちゃを想像されるかもしれません。しかし質の良い音色が伴っていれば、実際に使うことができる立派な楽器を作ることができます!
そこで、保育園や音楽療法の現場で音楽活動をしている筆者が、実際に使ってとても楽しい、まるで本物の雨のような音色が楽しめる「レインスティック」の作り方とコツをご紹介します!
お子様をお持ちの親ならみなさんご存知、お子様に作ってあげるととても喜びます。
この楽器を使った演奏アイディアや音楽遊びのポイントもご紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
1. 材料をそろえよう!
それでは、まずは材料の調達をしていきましょう。家にある物や廃材を使い、材料費は極力抑えていきましょう。
・紙筒の芯
ラップの芯でも良いですが、メートル売りの大幅生地が巻いてある長い紙筒の芯を手芸屋さんでもらってくると、迫力ある響きを楽しめる楽器が製作できます。
・米
レインスティック1本あたり0.5合くらい用意します。
・つまようじ
大入りの物を使います。
・紙テープ
・ボンド
・コピー用紙などの紙
・セロテープや輪ゴム
・外装に貼るもの
筆者は、汚れたら拭けるように、撥水するポリエチレンテープ(ボンボンを作れるような、レコード巻きのもの)と、明るい色の養生テープを使いました。
そのほか、道具として、はさみ、キリ、爪切りを用意します。
2. 作り方
では実際に、作っていきましょう。作業は単純ですが、楽しいですよ!キリの使い方だけ気をつければ、親子で製作するのも良いですね。
㈰ 紙テープに、3cm間隔で印をつけていきます。
その印のついた紙テープを、紙筒に対してらせん状に巻き付けていきます。
巻き始めと巻き終わりは、セロテープなどで仮止めしておきましょう。
このとき、かなり緩やかな角度のらせん状に巻くのがポイントです!できるだけ長い紙テープを巻き付けるイメージです。
㈪ 紙テープにつけた印の上を、キリで穴開けしていきます。
画像は、紙筒の途中まで紙テープを巻いた状態です。
㈫ 穴を開け終えたら、紙テープを取ります。
㈬ キリで開けた穴に、つまようじを差していきます。つまようじは突き当たる奥まで入れましょう。
㈭ 紙筒から飛び出た部分のつまようじを、爪切りで切り取ります。
つまようじは爪切りできれいに切れますよ!また、切り取った部分は、ちょうどつまようじの半分くらいの長さになるので、切り取ったもので別の穴を塞ぐこともできます!無駄がでなくてうれしいですね。
㈮ つまようじが飛び出て抜けないよう、蓋をするように、ボンドをちょんちょんと付けていきます。
㈯ ボンドが乾いたら、紙筒の一方の端をコピー用紙などの適当な紙で塞ぎます。
㉀ 開いている方の端から、米を入れます。米粒がつまようじにぶつかりながら落ちていくので、カラカラと小気味よい音がしますよ♪米の量は、お好みで加減してください。
㈷ 紙筒の両端をしっかり塞ぎ、外側を装飾します。
つまようじを差したところが手に引っかかる場合は、タオルなどを巻いてもいいですよ。私は撥水するポリエチレンテープを縦に巻いていきました。また、養生テープは貼り直しができるので、使いやすくておすすめです。
♪完成♪
さてこの「レインスティック」、いきなり縦にせず、傾けるくらいのほうが、一定の音量で聞こえて雨音に近い音色になります。紙筒の長さからはちょっと想像を超えるくらい、長いあいだ音色を楽しめますよ!
筆者は、つまようじが紙筒の中でぎっしりと埋まるくらい、密に差していきました。そこがポイントです!米粒がつまようじにぶつかる回数が多いほど、音色が細かく、繊細な響きになります。
この楽器作りを始めたのは、身体に障害がある方にも楽しく音楽セッションに参加していただける楽器がないか、と考えたのがきっかけでした。
なるべく軽くて、小さな動きをするだけでも、楽しい音の刺激を感じられることが大事です。米粒が移動する刺激は、紙筒の外側を握っていても感じられるので、ほとんど手を動かすことができなくても音楽遊びに参加することができます。
小さなお子さんが使うときは、短めの物が良いですね。音の響きは短くなりますが、活発なお子さんにとっては楽器を振ってリズムを取るのも楽しいです。
長いものを使う場合は、側についた人が一端を支えてあげて、筒の角度を調整すると、お年寄りや身体が不自由な方でも楽しく音楽活動に参加することができます。

3. 実際に、どんなふうに音楽活動に取り入れたらいいの?
「レインステッィク」は、本来、日照り続きのときに雨乞いをするための民族楽器でした。雨音を再現するだけでもとても楽しいのですが、音楽として演奏するときには、こんなことを意識して使ってみるとさらに楽しいです。
○ゴー&ストップ
音楽遊びの考え方に、「音を鳴らす」「止める」の感覚を養っていくというものがあります。ただ楽器を鳴らし続けるのではなく、周囲の様子に関心を持ち、音楽に求められる雰囲気に合わせて「今は鳴るとき」「今は音がとまるとき」と感じることが求められます。
「こちらを見てね」「合わせてね」という一方的な言葉の指示は、両者にストレスを生むことがありますね。しかしあえて言葉を使わないことで、本質的なコミュニケーションの楽しさを味わい、さらに周囲への関心や協調性を培っていくことができます。
これは、他者への関わりが難しい方や、発達を促してあげたいお子さん、お年寄りなどに対し、コミュニケーション能力を刺激するとても有意義な音楽活動です。
「レインスティック」を使う場合は、楽器を水平にすると、必ず雨音が止まります。「雨がやんだよ」つまり、ストップの状態を瞬時に作ることができるのですね。ピアノの伴奏で、「雨がふっている」「雨がやんだ!晴れた!」の状況を促してあげると、情緒的で豊かな音楽活動を体験できるでしょう。
楽譜通りの合奏だけが音楽作りではありませんね。変化していく周りの様子を感じながら即興音楽に参加することで、無理なく楽しく、協調性を養うことが期待できます。
○雨の音以外の使い方
「レインスティック」は、雨音以外にも、このような擬音として使うことができます。
・波の音
「オーシャンドラム」と言われる波の音を再現する楽器がありますが、「レインスティック」も、傾け方を工夫すれば、波のしぶきや海水の満ち引きを表現することができます。
緩急をつけながらレインスティックを傾けると、音に強弱が生まれるので、雨というよりも「波の音」を感じることができます。何人かで音を出すと、さまざまな波の重なりを表現することができます。
また、紙筒の端に残っている数粒の米が最後に移動していくとき、「パラパラ・・」と、波打ち際の音を表現してくれるので、楽しんでみてくださいね。
ボサノヴァやゆっくりめのサンバの音楽に合わせると、楽しく爽快な夏らしい合奏ができるでしょう。
・花火の効果音
また、笛に弱く音をふきこんだ時に出るような「ヒュー」という音と、大太鼓などの「ドン!」という音と、レインスティックを軽く傾けたときの「パラパラパラ・・」という音の合わせ技を使って、花火を表現するのも楽しいです。
打ち上げの花火大会を見に行くと、花火の玉が空を上がっていくときの「ヒュー」、花火が開くときの「ドン!」、そして光が散っていく時の「パラパラパラ・・・」という音が、順番に聞こえますね。
そのようなことを、楽器を使って表現しても面白いですよ!
この場合も、3組の楽器が順番に鳴ることで、「花火」を表現できるので、周りの人との協調性を養うことが期待できます。
まとめ
音自体に大変魅力がある「レインスティック」は、手作りならではの「作る工程」を楽しむだけではなく、実際にとても使える楽器です。
本物の民族楽器は乾いた竹製であることが多く、少し振り回しが危ないこともあると思いますが、紙の筒であれば、長さを自由に調整して製作できます。また、外側にかわいい装飾や絵を描いても、楽しいですね。
音楽遊びでの使い方は、アイディア無限大です!ぜひ楽しい「レインスティック」作りをしてみませんか?
ハンドメイド楽器に興味を持った経緯
私はギターが趣味で、かれこれ10本以上所持しています。そして、そのうち5本は自分で作ったハンドメイドのギターです。
また、残る5本以上のギターもすべて自分で改造したものになります。
ギターに限らずハンドメイド楽器には、大きなメリットの一つに「自分の好みを貫ける」という点にあります。
楽器はそれぞれ物によって大きく個体差がありますし、またパーツもたくさん組み合わせて作られています。
私の得意なジャンルのギターですと、まずはボディの木材、ネックの木材でかなり変わります。
エレキギターでしたらピックアップ等の電気部品も相当な種類がありますし、色や形など見た目に関する部分も数多く種類があります。
おそらくギターを持っている、ギターを趣味にしている方ならだれもが一度は考えたことがあると思いますが、様々な部品や色や形を紙に書いて自分の理想のギターを妄想した経験があると思います。
もちろん、私も何度も妄想していました。
こういった自分の理想のギターや楽器を既製品で見つけるのはほぼ不可能だと思います。
そこで私はいっそのことハンドメイドで作ってしまおうと決めました。
ハンドメイド楽器を作ってみた
改造はしたことがあり、少し知識もあったので私は自分でハンドメイドで作ることにしました。
しかし、ボディの木材の加工とネックに関しては失敗したくないのと完成後に折れたり曲がったりしてしまっても困るためハンドメイド楽器を作っている工房にお願いし、制作してもらいました。
その後、木目が美しかったので、まず色は塗らずオイルステインという方法で色を付けました。綺麗な木目が見える渋い見た目に仕上がりました。
後は電気系ですが、自分の理想のパーツを集め自分で組み込んでいきました。
実際に完成してみるとやはり自分の理想の物だけあり最高の一品に仕上がりました。値段はおそらく既製品を買った方がかなり安いですがそれでも大満足です。
出来上がったハンドメイド楽器から虜に
それからというものの、すっかり私はハンドメイド楽器の虜となってしまい、何本かハンドメイドのギターを買ってしまいました。
ハンドメイドの楽器は工場生産とは違い一本一本、人の手で作られているため木材も一番良いところを使って作られていますし、とても丁寧に作られているため楽器であると同時に一つの芸術品のように感じます。
オーダーメイドで頼むのもよいですが、職人の方のこだわりが感じられるハンドメイド楽器もまた良いものです。
もし、楽器が好きでハンドメイド楽器の購入や制作を考えている方がいましたら是非ともお勧めです。
一生大事にしたくなるような楽器が手に入ることは間違いないでしょう。
楽器を大切にすること
ひとつの楽器を大切にすることはとても大事なことです。自分で作った楽器は愛着が生まれるものです。
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公開日:
最終更新日:2020/09/20